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□すかいうぉーく
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僕がこんこんと窓を叩くと、
ものすごく驚いた様子のフェーリが
ものすごく急いで窓を開けてくれた。


「せ、せんぱいっ どうしたんですか!?なんで私の家に……というかここ2階なのに!」


窓から身を乗り出すフェーリ。
うん、これだけでも全然かわいいんだけど。
パジャマに、リボンのついてない髪型というオプション付きでなお良し。


「フェーリと散歩に行きたくてね。見慣れた街も夜空から見ると全く違うんだよ」


さらさらと出まかせを言う。
夜空からじゃほとんど何も見えないからね。

ただ今日は月がきれいだから、僕たちの通う学校くらいは確認出来るだろう。うん、嘘じゃない。



「ももももちろんですっ!
今すぐ準備します、ちょっと待っててください!!」



部屋を早歩きで移動し、
クローゼットを開けていつもの服を取り出して――


「……せんぱい、カーテン閉めてもいいですか…」


おっと危うくヘンタイになるところだったよ。

「ごめんごめん、閉めとくよ。外は寒いから暖かい格好でね。」


個人的には、パジャマだけでもいいんだよ〜…とは言えない。


10分もしないうちにフェーリがいつものスタイルに準備を済ませて出て来た。


「じゃあ、行こうか!」

「せんぱい、靴、取りに行ってもいいですか?」


「ほうきに乗るから、フェーリは靴いらないよ〜。ほら、後ろ乗って。」


「…落とさないでくださいね?」


「多分、ね!」



にっこりと笑い、
僕はキャンディを渡す。



「さあ、楽しい楽しいお散歩の始まりだ!」



「せんぱい……!」




(フェーリとの散歩で忙しいから)
(話の続きは、また今度。)





すかいうぉーく





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