赤髪ナイトと泣き虫プリンセス

□週1の生命の危機
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「えー、であるからして、この方程式にこの数を代入
よって───……」












午後の授業はいつも眠い


ましてや数学の授業なんてもってのほか


もともと勉強なんて好きな方じゃねぇし、どっちかと言えば文系だし…



つか暇……。


あ〜腹減ったぁ




ボーッとそんな事を考えてると不意に俺の斜め前の窓側席に座ってる奴に目が行った



言うまでもなくミキだ



何してんだアイツ?υ




いつもなら、いくら分からない授業でも先生の話とノートだけは真剣にとっているミキ


でも今のミキは何か窓の外をジーッと見ている


瞬き忘れてんじゃねぇか??υ


それくらい真剣にただ窓の外をガン見




ミキは俺と言う有名人といつも一緒にいるから学校ではそこそこ有名だけど

それが無かったら絶対目立つタイプじゃねぇから

誰もミキの異変には気がつかない様子




つか、窓の外に何があるんだよぃ……?



確認したいけど俺の席からは見えない



確かあそこは木があるだけのはず……








カラッ…




全員「?」





窓が開く音にクラスの皆が反応した

さっきまでペラペラ話していた女達も

もう少しで寝そうだった男子生徒も

黒板とタイマンしてた先生ですら



全員がミキの開けた窓に注目した





『よっ…と』







おい、………Σおいおいおいおい!!!?


Σ何してんだお前!!?υ




いきなり椅子に立って窓の枠に足をかけだしたミキに俺は冷や汗が出てきた






と、次の瞬間





『ん゙ーー……』




窓に手をかけたまま木の方に必死に手を伸ばすミキがいた



マズイっ!υ




俺は反射的に立ち上がってミキに向かって走りだす


その瞬間







ズルッ



『ぉ゙わっ!υ』



「「Σキャーーー!!υ」」



窓にかけていたミキの足がずり落ちて


外にミキが落ちて行く


クラスで女子達の悲鳴が上がった







Σガシッ!!




丸井「ΣΣ何してんだよぃお前はっ!!(怒)υ」






かん一発のところで俺が窓から乗り出してミキの足を掴んだ


ミキはブラーンと宙吊りの状態




『ブン…ちゃ……っ』




泣きそうな顔でスカートを片手で押さえているミキ


ダメだ絶対泣く…υ




『Σぅ゙わ゙あああブンちゃーー!!!!(泣)』


丸井「Σこの状態で泣くんじゃねぇよ馬鹿!!υ」


『Σ足痛い゙ぃいいいい!!!!(泣)』


丸井「ΣΣ放せってかコラ!!?υ」




どうやら高いところから落ちた恐さじゃなく、俺に掴まれた方の足が痛いらしい


Σ他にどうしろってんだよっ!!υ




後ろからは先生とか生徒の騒ぎ声がわんさか聞こえるし


違う窓から身を乗り出してミキを見て騒いでる奴もいる



助けろよ!!(怒)





先生「まま、丸井大丈夫か!?υ

俺は一体どうすれば!!υ」



丸井「Σだぁあ今話しかけんじゃねぇよ!!υ」

『Σ足痛゙い゙ぃいいいい!ぅ゙わ゙あああ(泣)』


丸井「Σちょっ、お前も泣き止めってマジで!!!υ」




俺はミキの足を両手でしっかり持って引き上げる



コイツ本当に軽くてよかったぜ…(-"-;)




引き上げたミキを抱き抱えると

ミキの腕で何かが動いた気がした


なんだ?υ





先生「丸井!υ早く赤月を保健室に!!υ」


丸井「ぇ、あ、ああ!υ」




俺はミキを抱き抱えて保健室に向かって走った









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