赤髪ナイトと泣き虫プリンセス

□幼なじみの泣き虫女
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俺の日常はどっちかと言えば充実していて



家では父さんも母さんもいて、可愛い弟達もいる



学校では友達も多い方で、先生達とも仲はよく、勉強も困っているほどできなくもない、普通。



女ウケもまぁまぁ、部活も楽しいし後輩もいる


ルックスも性格も悪くはないだろう


だが、そんな俺にも一つだけ


一つだけ困った悩みが存在している




















『あ、いたブン太くんー!』




それがコイツ。



細っこい体で廊下の向こうから走ってくるまさにコイツ



外見上何も問題はなく、容姿も悪くない中の上くらい


他人から見ても目立つ事もなさそうで、無害そうな奴でも


俺の悩みの種である存在





こんな事思ってる最中でもコイツがしでかす事はもう予想が出来ている







ガッ

『あ。』




ドタッ!!







ほらやった……


廊下のど真ん中、俺にたどり着くまであと5メートル付近での転倒





丸井「だぁもぅ、だから毎日言ってるだろぃ!υ

どうせ転ぶんだから走るなって!υ」


『っ゙………ヒグッ……ゔわぁああああ(泣)』


丸井「Σこんな事で泣くなよっ!υ」





ひ弱で泣き虫、学習能力と言うヤツが全くない

運動と言った運動はまるでダメ

できる事を数えたら片手でおさまるんじゃないかってぐらいのコイツは


小学3年からの馴染み

赤月 ミキ








丸井「お前は何でこんな何もない真っ平らな廊下で毎回転べるんだよ?υ」


『デコうっだぁあああ(泣)』


丸井「だぁあ、わかったから泣き止めって!υ」




自分の制服の袖でミキの涙をふく俺

もうミキのお守りが板につきすぎたぜ…




『ヒグッ………ブンちゃ……(泣)』


丸井「その呼び方はやめろって小5で言っただろぃ…υ」


『…ん゙………グス…』


丸井「で、何か用かよ?」


『………ぁ、そうだ
幸村君が呼んでた』




それは泣くよりも転ぶよりも早く知らせろぃ。


つか今一瞬忘れてたろ……υ




丸井「わかった、サンキューミキ」


『はい』



ニヘーと笑って頷くミキの頭を撫でて俺は立ち上がる



ついでにワキに手を入れて持ち上げミキも立たせる



しっかりとした身嗜みのミキはスカート丈も膝が見えるくらいの長さ




丸井「膝擦りむかなくてよかったな」


『ブン太君、幸村君は?』


丸井「行く行く、じゃあな!」





俺は走りだした




















幸村君が俺を呼び出すのにミキを使ったのは多分面白がっての事だろうと頭のすみで思った










これは立海でも有名な俺とミキの


ただただ俺が苦労するばっかのストーリー









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