折原兄シリーズ

□もしも兄と愉快な仲間達が例のアレに挑戦したら
1ページ/1ページ

俺達と例のアレ


 ※会話文

梓「はーい。それじゃあ今からピノのレアを探すぞー」

静「いきなりどうした?」

新「ピノって……アイスのだよね」

静「ああ、あの丸とか星のマークが偶についてるってやつか」

新「でも何で突然……何か知ってるかい、臨也?」

臨「……なんか俺達の《中の人》達がラジオでその企画やってたのを管理人が聴いて、梓に吹き込んだらしい」

新「なるほど、それで自分もやりたいと言い出したって訳か……」

静「……変なところでガキっぽいな」

梓「そこの三人コソコソしない!」

臨「でもさあ、梓。俺達だけじゃその数(五十)も食べきれないよー」

新「てか、よくそれだけ買い占めたよね」

梓「安心しろ臨也。今日は助っ人として門田をを呼んでるからな!」

門「呼ばれたから来てみたが……何で俺が巻き込まれてんだ?しかも俺、まだ本編に出てないよな?」

臨「まあ仕方ないよドタチン」

新「だって梓は、このメンバーの他に友達いないんだから」

梓「そこの二人!余計なことは言うんじゃありません!」

静「(ダチが少ないことは否定しないんだな)」




***





梓「それでは気を取り直して、開けてくぞー。五人で同時にだからな」

臨「てことは、一人のノルマは十箱か……お腹壊しそう」

静「はん、ノミ蟲はひ弱だな」

臨「そう言うシズちゃんが化け物なだけでしょ」

梓「はいそこ!今喧嘩したら臨也は飯抜き、平和島は勉強教えてやらないからな」

臨「さーて、シズちゃん。梓のために一生懸命探そうか!」

静「おう、梓のために頑張ろうじゃねえか」

新「わー、二人とも単純」

門「明日は雹でも降るのか?」




***





 一箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

梓「次いくぞー」



 五箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

門「まあ、こんな始めの方であっても面白くないしな」

臨「ドタチン、超ポジティブだね」

梓「はい、次ー」



 十箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

臨「俺、もうピノ食べるの飽きてきたんだけど……」

梓「はい、次開けるぞー」

静「聞いてねえな」

新「だね」

門「臨也、いじけんなよ」



 二十箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

静「これ、本当に出んのか?」
門「運次第だろ」

梓「はい、サクサクいってみよー」



 二十五箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

臨「はあ、やっと半分か……」

新「まだ半分残ってるけどね」

梓「次開けるぞー」



 三十箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

臨「うわ、流石に寒気がしてきたんだけど……」

新「僕も……」

静「手前ら根性ねえな」

臨「シズちゃんバカじゃないの?今時《根性論》なんて流行んないよーだ!」

静「んだと…(怒)」

門「おい、やめろ二人とも」

梓「次いくぞー」



 三十五箱目

梓「せーの!」

「「「「……ねーよ」」」」

梓「それじゃ、次いくぞー!」

門「何でこいつはノリノリなんだ……?」

新「言い出しっぺだからじゃない?」



 四十箱目

梓「せーの!」

「「「「……ねーよ」」」」

静「お、残り十箱だな」

新「やっと終わりが見えてきたね」

臨「梓〜、寒いから抱っこして!」

静・門「「は……?」」

梓「しようがないなあ……大人しくしとけよ?」

臨「わ〜い!(や〜い、シズちゃん悔しいだろ!)」

静「………(糞ノミ蟲、殺す!)」

門「静雄?!床がミシミシ言ってるからやめろ!」

梓「はい、次ー」



 四十五箱目

梓「せーの!」

「「「「……ねーよ」」」」

臨「……これってさあ、もう出ないんじゃない?」

新「それはそれで凄い確率かも」

静「次出なかったら、乗り込むか……」

門「それは色々とヤバいから止めてくれ……!」

梓「はい、ラストいくぞー!」



 二箱目

梓「せーの!」

臨「……なーい」

門「……ないな」

静「……ねえな」

新「……ないね」

梓「……あ、あった」

「「「「ええ!?」」」」

梓「ほれ、この左端の」

臨「マジで?」

門「出る時には出るんだな」

静「んなことなら、さったとその箱選んどきゃ良かった……」

新「所詮は運次第ってことだよ」

梓「お前ら、ありがとな!お礼に今度、奮発した昼飯作ってくるから」

静「お、おう」

門「楽しみだな」

新「だし巻きよろしくー」

梓「了解」

臨「えー梓、俺には?」

梓「ん?ああ、臨也はいつも食ってるもんなあ……他に何が良い?」

臨「じゃあ、一緒にお風呂入ろ!」

静・門「ぶっ……!?」

新「うわっ、汚いよ二人とも!」

梓「風呂?でも流石に俺達二人じゃ狭いだろ」

臨「なら、いっそのことリフォームしちゃう?」

梓「いや、普通に入る分には今ので充分だから却下」

臨「ケチー!」

新「(梓は相変わらずのバッサリだなあ……)」

静「(梓とノミ蟲が一緒に風呂、梓とノミ蟲が一緒に風呂、梓とノミ蟲が一緒に風呂、梓とノミ蟲が一緒に風呂、梓とノミ蟲が一緒に風呂……)」

門「(こいつら兄弟……だよな?)」

臨「ちょっとシズちゃん、何顔赤くしてんのさ!」

静「ばっ、してねえよ!!」

臨「嘘だね!絶対にイヤらしいこと考えてたんでしょ!シズちゃん最低ー」

静「んだと?!潰されてえのかノミ蟲!」

臨「ふんだ。やれるもんならやってみな!」

門「おい、お前らもうその辺で……」

梓「臨也?平和島?(ニコ)」

臨・静「(ビクッ!!)」

梓「家の中でそれ以上やるなら……俺も怒るぞ?(スマイル100%)」

臨・静「(ヤバい、本気だ……!)」

梓「で……何か言うことは?」

臨・静「すみませんでした!!」

新「二人ともバカだねえ」

門「(梓は絶対に怒らせないようにしよう……)」



 ちなみに。
 これ以後、折原家の敷地から半径百メートルの範囲では絶対に喧嘩しないという暗黙のルールが出来上がったとかないとか……


.


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ