表駄文
□hold
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『プラント、地球の方々、私の声を聞いて下さい。』
エターナルのブリッジモニターには、カガリの凛とした表情。
オーブ代表首長としての挨拶。
『先程行われた我がオーブ軍とプラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダルとの戦争は、終結致しました。』
モニターに映るカガリは、少し表情を曇らせた後、更に続ける。
『ギルバート議長は聡明な方でした……しかし、聡明だからと言って…何をやってもいいという事ではありません。ましてや、人類を救おうとデスティニープランを発表した方が、レクイエムやネオ・ジェネシスを使って、従わない者を排除するなどと……』
『私たちは、遺伝子から未来への希望をなくして未来を創り上げるのではなく、今のままの私たちで未来を創り上げていかなくてはならないのです……私たちは知っているはずです………争わなくても、排除を試みなくても未来へと共に手を取り合って歩む方法を……。』
『今しばらく、その役目をオーブに任せて頂けませんでしょうか?もちろん、みなさんの協力も必要です……どうか、年若い私に未来を創り上げる力をお貸し頂けませんか?』
オーブの軍隊に所属する、アークエンジェルとエターナルのクルーは、指導者であるオーブ代表首長、カガリ・ユラ・アスハの演説を満身創痍で聞いていた。
……もちろん、キラやアスランも………。
「…カガリ、立派になったね。」
「あぁ……そうだな。」
そして、双方の戦艦には今まで見たことのない顔の面々も乗っていた。
それは、ミネルバ艦内にいた者達だった。
その中には、シン、ルナマリアの姿もあった。
ミネルバの艦長だった、タリア・グラディスからの遺言ともいうべき頼みもあったし、もとよりカガリからの命令もあった。