表駄文
□「…しよ?」
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貴方は知らない。
私がどれ程までに貴方に酔わされているのかを。
全てのカギは
貴方から放つ たった1つの言葉(キーワード)−。
−「…しよ?」−
「カガリ…しよ?」
耳元で、そっと囁かれる甘く掠れた声。それは拒絶を許さない魅惑の言葉。
気が付くとベッドへと押し倒されて。
きしむスプリング−同時に視界は暗くなり、そこに映る澄んだ碧眼が私を見つめる。
「ね…しよ?」
この時ばかりアスランは、いつも余裕たっぷりの大人びた笑顔を浮かべ、そして決まって私の頬に触れ、指で顎を持ち上げ、親指で唇を軽くなぞる。
こんな時だけ−ズルイ。
普段はそんな事も、そんな顔も絶対見せないくせに。いつもバカでハツカネズミで…。
だけど…
断る事も、突き放す事も、私には出来なくて。
思わず頷いてしまうと、待ってたかのようにゆっくりと、キス。それは段々と深いものへと変わっていき、重ねる毎に窒息しそうになっていく。
「ん…ふっ…///」
不意にザラリとした舌の感触が口内を犯す。
初めは凄くイヤだったこのキスが、今では逆に物足りなくて、何度でも味わっていたい程に心地よい。
気が付けば私も自分から舌を絡ませ、互いが互いを貪り、求めるようになっていた。