表駄文
□魅惑の滴
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いつも無鉄砲で
可愛いカガリ。
けど、あるきっかけで彼女が“女”へと変貌する事を俺は知ってる。
本人は全く気付いてないみたいだけど…。
−魅惑の滴−
突然降り出した雨から逃れる為、アスハ家専用のコテージへと駆け込んだ。
なるべく彼女を濡らさないよう庇ったつもりだったけど、やはり傘もなくあの土砂降りでは無理だったようだ。
幸いコテージにはタオルが用意されてる筈なんでそれを取りに行こうとした時、それまで必死にしがみついてたカガリが急に俺を突き放し、後ずさりしていた。
部屋中に響き渡る大きな悲鳴のおまけ付きで。
ちょっと待て
俺…何かしたか?υυ
最も雨から彼女の身を守ろうと咄嗟に抱え込んだりはしたけど。−でもしがみついてきたのはむしろそっちの方だろ!?
なのに あんなに肩を振るわせて、すっかり怯えちゃってるし…。
けど…
何て表情してるんだ?
顔は既に真っ赤だし、目もそんなにウルウルさせて…
て言うか
−スゴい可愛い///
思わずときめいてしまう。と言うより、たかだかその様子だけでそう感じてしまうなんて、相当な“カガリバカ”かも知れないな、俺って。
そう思うと段々おかしくなってしまい、ついつい吹き出してしまった。
取り敢えず手近にあるタオルを掴み、彼女に放り投げで渡す。
一言
「とにかく早く体ふけよ。風邪ひくぞ」
とだけ言って。