D.Gray-man
□ラブレター
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神田くんは鈍いと思う。
【ラブレター】
「はい」
僕が差しだしたものを見て、案の定神田くんは変なものでも見るかのような顔をした。
「なんだこれ」
「何って、手紙だよ。君に書いてみたんだ。忙しくて話す暇もないからね」
「…キモ。ていうかこんなの書く暇があったら仕事しろよ」
「冷たいなぁ、愛情込めたのに」
神田くんは、はいはいと明らかに適当な返事を返して、ソファにどっかりと腰を下ろした。こういうところ、好きだなぁ。
「読んでやるから仕事しろよ」
「はいはい♪」
僕は、神田くんが封筒を開けるのを横目で見ながら書類にむかった。
しばらく、沈黙が流れる。
突然神田くんが立ち上がり、僕はびくっと顔を上げた。怒ったのかな…?
「おいコムイ」
「…なんだい?」
「…これはなんなんだ」
はい?