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□クレッシェンド
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クレッシェン
((ザックス×レノ))





俺の中で、お前の存在はどんどん大きくなってく……。






「レノ」


片思い…にしては少し長い。
好きだって確信してから…それから一年。


「おー、ザックス。どうしたんだよ?と」


俺とレノの関係は親友って呼べる程近い存在になってた。
騒いだり、話したりすんのも結構気が合うし。
まぁ…、女の趣味は全く違うんだけど。

月一はお互いどんなに忙しくても、どっちかの家で酒を呑む。

それくらい仲がいい。





でも、レノは知らないんだ。
いくら感の良いレノでも、きっと俺の隠し事には気付いてないはず。
だってバレない様に必死だったから。
今思えば逆にバラそうとした方が良かったのかな?


「今日ウチで呑まないか?」
「おっいいな。仕事終わったらスグ行くぞ、と」


でも、最近は感情が押さえられない。
顔を見るたびにどんどんレノに魅かれてく。

…好きになってく。




もうダメでも良い。
本当の気持ちを伝えたいんだ。



「あ、とさ…今日、話したい事あるんだ」
「ここじゃ言えないことか?」
「ん〜…まぁ…」
「そりゃ丁度良い。俺も前から言えなかったことがあるぞ、と」
「レノも?」


レノが前から言えなかったこと?
かなり気になる。


「ここじゃ言えない?」
「楽しみはとっとくもんだぞ、と」
「あ、楽しみってことは何か俺にとって良いことなんだ♪」
「たぶんお前が思ってるよりずっと、な」
「うっわー、気になんな〜ソレ!!」
「…じゃあ、ヒント。……きっとお前が言いたいことと同じだと思うぞ、と」
「え?」


レノは得意の意地悪そうな笑顔を見せて立ち去ってしまった。


「もしかして……」


バレていたのか?


バレない様に必死で隠していたはずなのに…。


「適わねぇな…」







お前はいつも俺を喜ばせてくれる。
俺のことを知ってくれる。
俺以上に俺のことを知ってる。


だから物凄く嬉しい。




また今この瞬間から、俺の中で、どんどんお前の存在がでっかくなっていくんだ――。




END.



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