FFZ

□胃薬どうぞ?
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「着いたぞ、と」
『随分戻りましたね…』

結局30分も戻ったクミ達はぐったりとしていた。クミの呟きにレノはわざとらしく咳払いをした。


ガチャ

レノは何の躊躇いもなく、その部屋の中へと入っていってしまった。


(入っても良いのだろうか?)

クミは呆然として開かれた扉の前にいた。

扉が開いているため(ここ重要!)レノが誰かに怒られている。あのレノも珍しく反省しているらしい

「あ!そういえばツォンさんに紹介したい子がいるんですよ、と」


…え?紹介したい子って…私?嘘でしょ!?まだ心の準備が……!!

そんな思いも皆無、クミはレノの手によって腕が捕まりそのまま中へと引っ張られて行った…。



中は机の上にパソコンがあり何枚あるのか見るだけでもやる気が失せる数だけの紙があった。この風景を見れば誰もが事務的だと思うだろう…。

そして、クミの前に現れたのは…
『…………』
「何をしている…?」


立派とは言えないけど大仏様がいらっしゃいます!

そう思いながらクミはその大仏様の前で手を合わせて合掌の形を取った。

「レノ…この子は一体…。」

「おーいクミ。この人一応人間だからな?」

『…え…!?そうなんですか!?し、失礼しました!』

レノの言葉にクミは慌ててこの大仏s…ゲフン、男の人に謝罪の言葉を述べた。

「私はツォン。君は?」

『私は科学の限界を超えてきた初音クミです!』

そのクミの一言により空気が一変したのは言うまでもない。
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