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□活躍
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『ん…?あ…』
パチリと目を開ければ外は少し薄暗い程度で朝日もそろそろ顔を出しそうになっていた
この後に起きる出来事を予測し葎は外へと歩いた。
『まだ…来ないみたいだな…』
来ない、とは奴のこと。
「クェー」
『どうした?』
優しくチョコボの首を撫でてやるとチョコボは気持ちが良いのか嬉しそうに葎にすり寄っている。
「きゃー!誰か!誰か来て!チョコボが!」
女性の声を聞きつけたのかティーダ達が一斉に宿から出てきた。
「クェー!」
『お前…!』
気づけばさっきのチョコボがチョコボイーターに捕まっていた。
刹那、そのチョコボはあっさりとチョコボイーターにより口へと運ばれ黄色の羽も瞬く間に真っ赤に染まっていた。
『………』
「葎…?」
葎の様子がおかしいと感じたティーダが葎に駆け寄った。
タンッ、と葎はチョコボイーターに向かって走ったと思えば剣を抜き攻撃体制をとっていた。
『許さない。許さない許さない許さない許さない許さない!お前を…お前を殺してやる!』
葎の代わりように一同は唖然としていた。
葎は高く跳びチョコボイーターに向かってザシュッという音と共に斬りつけた。
チョコボイーターが気味の悪い声を上げながら朱い血を吹き出した。
『はっ、そんなものか』
鼻で笑えばチョコボイーターは怒りを露わにし両手を挙げて葎の方向へと走りだした。
ドゴッ
ズシャッ
鈍い乾いた音が殴られて倒れた葎の音が空に響いた。
「葎…!」
『平気だ…。奴の死は確定したな』
立つ時にティーダに手を借りながら葎がニヤリと妖しい笑みを浮かべてチョコボイーターを見やる。
『さぁ、俺の最強技、オーバードライブをお披露目してやろう』
チャキリと細く長い剣を構え、ザクッと剣の先を地面に突き刺したかと思えばゆっくりと剣が地面に飲み込まれていった。
そんな場面をティーダ達一同は息を飲み葎の戦闘を見入っていた。
剣が葎の目の前から消えたと思えば5、6本の剣が地面から出てチョコボイーターを囲んだ。
チョコボイーターは出ようにも出れないためまるで鳥かごに入れられた小鳥のようになっていた
そして不意に葎本当に小さい音量で呟いた。
『ラモハナ。』
剣がチョコボイーターに向かい串刺し状態になりそのままチョコボイーターは幻光虫へと姿を変えた。
『あの世でもチョコボをいじめんなよ』
、とは言ってもチョコボイーターなのだから結局、チョコボは…。
そして、葎は仲間達のところへと歩いて行った。