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□逃亡
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「フッ…あのような者に教わらずとも私がじっくりと時間をかけて教えてさしあげますよ?」
『ヒィ!怖い!この人凄く怖い!白!助けて!!!!!!!』
シーモアの何か色々とギリギリな言葉に怯えた葎は一生懸命白に助けを求めた。
「というわけで葎は貴様を心底嫌っている。離れろ」
…白…なんか本当に怖くないか?目だっていつもの優しい白の目じゃない…。
「貴女のガードは本当に堅い…。あのガードからきっと貴女を奪ってみせます」
そう言ってシーモアは俺の頭を撫でてその場を後にした。
シーモアが去った後の空気は重々しい。白の表情は全く伺えない。
やはり怒っているのだろうか…。
『白…っ…ごめ…ん…なさい…っ…』
俺は頭が上がらずただ下を向いて言った。涙がこみ上がってくる。拭いても拭いても涙は止まらず溢れている。
「なんで?」
突然降りかかってきた言葉。その言葉には怒声なんて微塵もないような言葉だった。その言葉は呆気ない声だった。
表情を見れば怒るどころか優しく微笑んでいた。
『白ぅぅぅ…!△◎×@£*&☆』
白「え、何語?」
『白ってなんかかっこいい』
白「話切り替えるの早っ!そう?僕はこの姿あまり好きじゃないけどね」
『えー!勿体ないなぁ』
「とりあえず外に出よっか」
『白も話切り替えるの早いね』
とは言っても俺はしっかり白についていく。
一時外に俺達は宿屋の人にお礼を言ってから外にでた。