リトルアンカー

□アイスキャンディーよりも。
1ページ/2ページ





「………どうしたものかな、これ」




ルシオに無理矢理渡されたアイスキャンディー。
俺がこんなものを食う歳でもないし、カロリー高そうだし。

なんであのバカは俺にアイスキャンディーをくれたのだろうか。

謎だ。



とにかく早くこれを食べないと溶けてしまう。
でも、でもなぁ。

さすがになぁ。








「レイシェンさん?その手に持ってるのは?」

「雪乃…アイスだが、それが?」
「食べないんですか?溶けてしまいますよ?」


そんなことは前から知ってる。
困ったように俺は苦笑う。

雪乃の方は心配と言うより、どうやらアイスに目を向けてる。


欲しいのか?


「あ、あっ…溶けちゃいますよ!」


………。


お前なんか段々と藍澄に似てきてないかな…。
現に俺の左手にあるアイスが溶け出してきている。


困ったな。


あ、そうだ。


「――――…ほら」
「え?」

「……あーん」


ついっと俺は雪乃の口許にアイスの先端を近付けた。
躊躇するかなと思ったが、雪乃はそのままペロリと先端を舐めた。





「んっ…冷たっ。でも、美味しい」
「……………」


もう一度、ペロリと。
ぱくりと、口に含んだ。


なんだこれ。
なんだこれ。

スッゴく、雪乃が。


「…はっ…ん…ん」


エロくて、エロくて。
あぁ、ヤバイ。

ズルリと抜いてみる。


「ふぁっ…やっ、まだ食べるの」


吸い付くようにまた口に含む。
たらりと口許からアイスの液体がこぼれる。


しかも、悪いことにいや悪いことなのかはどうかは判らんが、そのアイスはミルク味なものだから、白くて。

まるで。



まるでそれは、俺の。



―――をくわえて、舐めて、吸い付いて。



そして―――から――した液体が。
雪乃の口の中に。





「ん……む」

「―――――…お前…」


ちゅぷちゅぷと水音を立てて、アイスを食べるお前は、とても淫乱で。
イヤらしくて、可愛い。



「―――無意識でやってるだろっ…」



もっと。

もっと、もっと吸い付けばいい。



そして今度は俺のものを美味しそうにくわえるお前を見てみたい。



あぁ、今日はいい日なのかもしれない。
ルシオに感謝しなければな。

こんな雪乃を見れて良かった。



だから次は、もっと…――――――






End(笑)
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ