君のその手を

□10章:確固たる存在に。
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ホントは朝イチでもシたかったっつーのが本音だったけど。





…それは次の休日の時の楽しみにしていようと手を引っ込めた。






というか、また“エンドレス”になりそうな気がしたから。


止められる自信がないコトは昨晩で実証済み。


ソレこそ本当に“遅刻”してしまう。












「先にシャワー浴びてこいよ。昨夜そのまま寝ちまったからな。」



「はい…。じゃあ先に…」



俺が一向に目を瞑る気がない、と悟ったらしい渚は、そう返事をしながら毛布を布団の中から引きずり出して頭から被りベッドから這い出た。



それを黙って見送った俺。


クローゼットから服を取り出して、少しよろけながら寝室を出ていった後ろ姿を見てまた反省した――。















あー…俺も身体痛ぇかも…。







広くなったベッドの上で仰向けになり大きく伸びてみる。

腰はモチロン、大腿や腕までも筋肉痛のような痛みがあった。





休日に時間が空いた時にはジムに行ったりして鍛えていたハズなんだけどなぁ――。









昨夜何時に寝たのかも覚えていない。







最後は意識を飛ばして果ててしまった後にそのまま眠りに落ちてしまった渚の寝息を聞いた途端、俺の記憶もソコで途切れた。






俺の髪も相当な寝癖。






俺も渚も、髪をロクに拭かねぇで濡れたまま“上”になったり“下”になったりした時のモノだろうから、まぁ“寝癖”ではないのかもしれねぇケド…。







俺もまだまだ若ぇな…。






一回出してしまえば大抵の女は満足して寝ちまうし、俺も情事後特有の気だるさに任せて終わっちまうのに、“昨夜”は“抑え”というモノが効かなかった――。






ゴミ箱から見えるティッシュの山が生々しい――。








初めて見た彼女の“女”の部分にすっかりヤられちまった。







でもまだまだ“引き出し”を持っている。


“開拓の余地”がある。


だが彼女はソレを知らない。







だったら俺が“開けてやる”しかねぇだろ――。







他のヤツになんか絶対渡さねぇ。






あんな“姿”は俺以外には見させねぇ――。







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