HIKAGE SERIES

□W
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「ええ、それではこれで進めて行きます」

「お願いします」

「では、失礼します」


ベガはクライアントとの打ち合わせを終えて、急いで約束の店に向かった。


相手は先に店にきて、もう席についていた。


「お待たせしました」

「私も先ほど来たところです。」

「なら良かったですわ」

「それで本日はどのようなようけんですかな?」

「ええ、この前いっていた…」


食事を進めながら、研究の話をして、そのまま薬学の話をしていく2人。

ベガの向かいに座るのは、セブルス・スネイプ。魔法薬学の教授。

ベガ・セントール。サジターリアス研究所、副社長兼新薬開発部部長。

2人は薬学マニア。

話もお互いの好きなもののことなので、盛り上がる盛り上がる。

根暗と言われるスネイプでさえ、積極的に話すのだから…そう、誰かと話してる時のように…


「これだけならば、私は失礼しますが」

「……ただ、会いたかっただけです。」


スネイプはハッとしベガを見た。
ベガはその姿を見るなり少し笑い


「冗談ですわ。そんなに驚かないでください。父のことがあるからと言って、私にこまめに会わなくてもいいんですよ」

「いや…ですが」

「でも、私はいつかスネイプさんに振り向いて欲しいんですよ」

「…いや、だが」


2人は店を出て、ベガは迎えの車を呼び、それに乗り込むとスネイプと別れた。

スネイプはそれを見送り、夜道を歩きながら程よい場所でホグズミートへ姿くらましをしようと場所を探していたら…

懐かしい香りとすれちがい、急いで振り返った。

そこには黒髪で長い髪をポニーテールにし、スラットした体形、黒いパンツスーツにピンヒール。

どことなく面影がある気がした。その時、暗がりに光る左耳のピアスに…


「……アリス」


久しく呼んでいなかった名を口にして、胸がはぜたが、その声はピアスの女性には届かずそのまま立ち去ってしまった。

スネイプは自分の左耳に触れ、ついになってるピアスを確認した。

あれは間違いなく…



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