HIKAGE SERIES
□V
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“ガチャガチャ…ガチャ…”
朝、サクラは昨夜鍵を掛けて帰ったはずの研究室の鍵が空いているのに不思議に思いながら、中に入った
「ひっ!お化け!」
『…』
サクラが見たのは机に伏せて寝るアリスの姿。
「えっ、何でいるんですか!」
『仕事で出勤しちゃいけない?』
「いや、そうじゃないですよ!彼氏さんに会いに行ったなら、今日は休むかと…うわ!」
アリスはサクラの"彼氏"という単語に反応して、ガバッと体を起こした。
『誰が彼氏と会うのよ!』
「…えっ、昨日ってあのお客さんに会いにいったんじゃなかったんですか?って、酷い顔!」
『そうだけど何で彼氏になるの!』
「スターチス…くれた人あの人じゃないんですか?」
『なぜそれを?』
「モミジさんって何でも知ってましたよ」
サクラはニコリと笑って見せた。
あぁ、そっか…
モミジさんって、アタシに何も干渉しないように見えて…
「さぁ、それにしても酷い顔ですね!久しぶりに私の腕がなりますね」
『え?』
アタシがキョトンとしてると、瞬く間にサクラの魔法を掛けられて…
「さぁ、出来ましたよ!」
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