HIKAGE SERIES

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12月も半ば何時ものように掃除を終えて談話室に戻れば、四人が仲良く話していた。


「おかえり、アリス」



マリアが気づくと、残りの三人も気づき此方をみた。



「今年もアリス、来るだろう?」



『どこに?』



「ロンの家よ!!もうすぐクリスマス休暇よ」



「みんなでクリスマスパーティーをロンの家でやるの」



『今年、残るよ』



皆が何言ってんだこいつてきな顔でこっちを見ている。
アタシ言わなかったけ?



『言わな…』



「「聞いてません!!」」



こっこわ…



『ああ、だから…お父さんが学会でイギリスに居なくて、お母さんも付き添いで行ってるし、兄弟も家族と過ごすとかで、今年は残る事が決定してたんだけど』



「本気で来ないの?」



『う、うん』



「全く、アリスは何時も急に言うんだから」



『ごめん…』



本当だったら彼と過ごすためにこの休みは残るって決めてたんだけど…
それも叶わないみたいだし、一人寂しいクリスマスを過ごすことになるだろう









そして、休暇に…



「本当に一人で平気?」



「やっぱり私たちと」



未だに心配してる二人、なだめるのは至難の術だった。



『平気だから、早く行きなよ…』



なかなかいかないので、仕方がなく駅まで見送りに来てしまった…



「やっぱり一緒に行こう!!」



『だから、行かないって…もう、ハリー!!早く連れてって』



「行こう、姫」



「ううう゛」



マリアはハリーに引きずられながら汽車に乗った



「残るってことは何か考えがあるのよね?」



『えっ?』



「ほら、ハーマイオニーも行こうぜ」



「ええ」



アタシは無理矢理笑顔を作りながら手を降った。

無事に皆が乗ったので、汽車から離れようと体の向きを変えたら



「汽車出ちゃうよセブルス」


「休暇中会えんのだもう少しこうさせろ」


私の前に抱きしめあう二人の姿
その姿に締め付けられる胸の苦しさ…
私は見ていられなくなり校舎に戻った。





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