HIKAGE SERIES

□V
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寮に戻ったアタシは凄い光景を目にした。
自分に関わるもの全てが滅茶苦茶にされてた…



『あぁ、ひどい』



「酷いじゃないは、これはやり過ぎよ」


寮で待ってたハーマイオニーは物凄く怒っていた。


「犯人はグリフィンドールだよね」


マリアとハーマイオニーは犯人探しを始めようとしてた。


「ええ、合言葉を知ってる人物ならね」



『……で盗まれた』



「「えっ」」



小さな小物入れが粉々になり…
中に入ってたものも…粉々に
写真に限っては全て自分の部分だけ破られてた……



「ちょっと、大丈夫…」



何も考える気になれない…
自分の思い出を全て否定された気分



「で、何を盗まれたの」



『……愛の妙薬』



マリアとハーマイオニーが固まったのがよくわかる



「……取りあえず、直せるもの直そう」


「そうね…私達も手伝うから」



『うん……ありがとう』



各々杖を出して、呪文を唱えたけど…
小物入れだけ元に戻らなかった…



「…なんでこれだけ戻らないの」



『………アタシ達の力じゃ無理だと思う』



「どういうことなの」



『………それくれたの教授…だから』



……彼が初めてくれた小物入れだったのに


そこに……



「アリス、ねぇ」


同寮の子が声をかけてきた…


『何?』



「スネイプが寮の前に来てるよ」



……ああ、忘れてた
粉々の小物入れを布に包み寮を出た。

寮を出ると、彼が本当に立ってた。


「何があった」



『……持ち物を滅茶苦茶にされた』



「……それだけか」



『……コレ』



布に包まれた小物入れを見せた…



「……直してやるから部屋へ」



頷くと軽く頭を撫でられた…
その途端…何かの糸が切れたように涙がただただ流れ落ちた。




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