HIKAGE SERIES
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“ぼわん…”
私の振るうフラスコからハートの煙が上がった。
『…作ってしまった』
作る予定だった薬に匹敵する…
危険な薬を作り出した。
*
寮に戻り小瓶を眺めてると、色々言われた…
「あなたは何でこうも、変な薬を作るのよ」
毎度毎度何してんのよ、と言いたそうなハーマイオニーに
「で、今回はどんなの?」
興味深々なハリー
『惚れ薬…』
「惚れ薬って…バレンタインの頃に作ってなかった?」
なんだそんなものかと思ってるマリア
『アレより…はるかに強力なやつ』
「「「はぁ…アホ」」」
三人は見事にハモった。
『あたしだって、この薬を造る気はなかったの…少し強力なある薬を造ってたの…』
「造ったのはそれだけ」
ハーマイオニーが瓶を指して言ってきた。
『強力な薬だったから初めから少ししか造らなかったんだけど…多分…一滴で…ね』
「たった一滴じゃ…それ一本で大変なことになるよ!!」
何しちゃってんのって、言いたそうなマリア…
「早く捨てちまえよ!!」
黙ってたロンがやっと口を開いた。
「そうよそうしなさいよ」
『そこが問題なの…下手に捨てれば…被害が及ぶ』
「何してんのよ…」
呆れる皆を横目に…
自分の才能に惚れ惚れするアタシもアタシだろう。
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