HIKAGE SERIES

□U
2ページ/5ページ

“ぼわん…”


私の振るうフラスコからハートの煙が上がった。



『…作ってしまった』



作る予定だった薬に匹敵する…
危険な薬を作り出した。





寮に戻り小瓶を眺めてると、色々言われた…



「あなたは何でこうも、変な薬を作るのよ」


毎度毎度何してんのよ、と言いたそうなハーマイオニーに


「で、今回はどんなの?」


興味深々なハリー


『惚れ薬…』



「惚れ薬って…バレンタインの頃に作ってなかった?」


なんだそんなものかと思ってるマリア


『アレより…はるかに強力なやつ』



「「「はぁ…アホ」」」


三人は見事にハモった。


『あたしだって、この薬を造る気はなかったの…少し強力なある薬を造ってたの…』



「造ったのはそれだけ」


ハーマイオニーが瓶を指して言ってきた。



『強力な薬だったから初めから少ししか造らなかったんだけど…多分…一滴で…ね』



「たった一滴じゃ…それ一本で大変なことになるよ!!」


何しちゃってんのって、言いたそうなマリア…


「早く捨てちまえよ!!」


黙ってたロンがやっと口を開いた。


「そうよそうしなさいよ」



『そこが問題なの…下手に捨てれば…被害が及ぶ』



「何してんのよ…」



呆れる皆を横目に…
自分の才能に惚れ惚れするアタシもアタシだろう。





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ