HIKAGE SERIES

□[
2ページ/6ページ


OWLが始まって一週間…
やっと、日曜日…残るはあと一週間。


月曜日の試験は魔法薬学…
そのため、5人はひたすら薬学の復習を談話室でしていた…


「姫…これ、わからないんだけど?」


「どれ?」


マリアはハリーに体を寄せ、ハリーの教科書を覗いた。


「ハーマイオニー…これは?」


「ロン!!あなた、独りで出来ないの?」


「だって、わからないんだ…」


ハーマイオニーは何だかんだいいながら、ロンの勉強を見た…

その4人の行動を1人楽しく眺めてたのは…アリスだった。

アリスは開いていた教科書とノートを閉じ、談話室を出た。











アリスはいつもの場所を訪れた。


外は雲一つない青空で…
勉強を忘れて読書したくなるほどだ…


アリスはいつものように腰を下ろし、教科書を開いた…


『(さて…筆記で満点取るために…)』


あれから、アリスは毎日調合の練習をしたのだが…
手の震えは止まらず…
毎日失敗続き…

だから、こそ…
筆記は一点も落とす事は許されない…


しばらくアリスは教科書を隅から隅まで読み返していたが………もう無理と思ったか、本を投げた。


“ドサッ……”


アリスはそのまま仰向けに倒れ、青空を眺めた。


『(……もう、どうにでもなれ……)』


「もう降参か?」


アリスの耳にあの声が聞こえた…


『昼間から何でしょうか?』


「サボってる生徒がいないか見回りだ」


『残念でしたね、ここにはそんな生徒はいませんよ…』


アリスは起き上がり、スネイプに背を向けた。あの日以来、面と向かって顔を見ることができなくなってた。


「教師に向かってそのような態度をとるとは…ふっ………随分と勉強されたようですな…」



スネイプはさっきアリスが投げた本を拾い、頁をパラパラと捲った。


『返して………っえ、』


アリスが本に伸ばした手は簡単に交わされ、その代わりにスネイプに掴まれた。


「やはり……怪我をしていたか」


アリスは手を引っ込めようとしたが、スネイプに強い力で掴まれ動かない。


『はっ、離して…』


「薬ぐらい塗らんか!」


『別にいいでしょ!それに多少は塗ってます!から…は、離してください!』


「これで塗ってると?それだと随分怪我したのではないか?」


『はいはい…そうですよ!!だから?』


「明日の試験はどうするつもりだ?」


『策は考えてあります…』


「筆記で満点など考えない方がいいのでは?」


『取れないとでも?』


「我輩はそう思うが?」


『……離して!!』


アリスはスネイプの手から離れ、教科書を掴むと校舎に消えた。

スネイプはしばらく…そこで考え込んでいたことをアリスは知らないまま…



_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ