HIKAGE SERIES
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『ちょっと!ノックぐらしなさいよ!』
ハァハァ言いながら、呼吸を整えてるヤツを見ると
『何があったの?』
「反応したんだ!モミジが残して行ったアレが!」
アタシはすぐにでも部屋を出ようとしたが、ハッと彼の存在を思い出し彼をみると、いって来いという表情をしてた。
『いつまでいるの?』
「一週間」
『滞在先の番号教えて、落ち着いたら会いに行くから』
必要事項を聞いて、アタシはヤツと共に研究室に向かった。
『サクラどうなったの!』
「試験番号、A'-019が今までにない色に」
言われた番号の試験管を覗くと、確かに色が変わり、モミジさんが仮定してた反応を示してた。
『…成功した…やっと、できたー』
サクラと喜ぶように抱きしめ合い、ノリでヤツのことも抱きしめてた。でも、そんなことを気にしない以上に嬉しい結果だったのだから。
それからは、モミジさんの残した研究はスムーズに進み、研究レポートを仕上げていたら、彼がきてから3日も経ってしまっていた。
「いいんですか行かなくて?」
『え?どこに?』
「お客さんのところですよ」
気になってはいるけど、こっちを投げ出して行くわけには行かないし…それにまだ4日あるし。そんな風に思ってた…
あれから2日かけてどうにかものになったので彼に連絡して明日の夜会いたいと連絡をした。
次の日の朝、急いで家に帰り、散らかった部屋を魔法に頼って綺麗にし。
自分の支度もすませ、夜を楽しみに待った。
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