黒と金の少女

□第一論
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 銀に錆びた鎖と、鉄の香りと、悲鳴の中と。
 下らないこの世界の中で、貴方と出会えた事がどれだけ私に生きる喜びを与えて下さったかなんて、今更口にするような事でも無かった。

 貴方と過ごす時間がどれだけ幸せだったのかなんて事も、口に出さなくても解ってくれていたのだろう、賢しい貴方様ならば。

 ――だから。
 だからこそ、私を貴方が一人置いて行くという事が、どれだけ私を失望させ、狂わせるのかなどという事も、解っていただろうに。

 貴方様は本能と情熱に任せて魔界を出て往かれてしまったのは、それは、私の事を

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