夢うつつ

□第ニ話
1ページ/5ページ






『はぁ…助かった…』

「お嬢さん、どうしてこんな所に?この辺りは危険ですよ」





その人は腕の止血をしながら問い掛けてくる。





『あ、えっと…あたしにもよく…。あっ!あの、助けてくれてありがとうございました』

「このくらい何でもありませんよ。お嬢さん、お名前は?」

『海琴です』

松「よい名ですね。私は吉田松陽、ここで会ったのも何かの縁。うちへ来ませんか、その腕もきちんとした手当が必要でしょう」

『(吉田松陽!?)』

松「どうしました?」

『あ、いえ…』

松「では、行きましょう」

『(天人の次は松陽先生出てきたアアァァァ!!)』





内心絶叫しつつ、松陽先生に連れられ歩き出した。





―――――‥‥





松「さぁ、中へ」

『はい…』

「先生、どこ行って…誰」





家の中へ案内されると、すぐに少年が顔を出した。





松「銀時、救急箱を」

銀「救急箱?…あぁ」

『(ちょっと若いけど、銀さんだこれ…あたしと同じくらい、かな…)』





松陽先生とか若い銀さんとか…自分の想像力に驚く。
銀さんは腕の怪我を見て納得したらしく、部屋を出ていった。










*
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ