恋人は専属SP

HAPPY BIRTHDAY Ali もう一つのお話
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「あり!悪い、桂木さんから応援の要請が来て今すぐ行かなきゃいけなくなった」



11月20日、朝からデートの約束をしていた私と昴さん



おめかしをした私を迎えに来てくれたのだけど…



お仕事だし…仕方ないよね



「そっか…仕方ないですね、大丈夫ですよっ」



私は出来るだけ明るい笑顔を昴さんに向けた



「悪いな…その代わり…」



昴さんの指先が、私の頬に触れる



その優しい感触に目を閉じて、昴さんの手に頬を擦り寄せる



「その代わり、帰って来たら誕生日パーティーしような?」



「…うん」



「して欲しい事考えとけよ?」



ちゅっ



そうして、唇に優しいキスを落とし



昴さんは任務に行ってしまった



残された私は、部屋に一人ぼっち



「さて…何しようかな…」



こんな時、おめかしした分だけ虚しくなる



今日は誕生日のお祝いをしてくれるって言うから



新しくワンピースとブーツを下ろしたのに



「せっかくだし…出掛けるかな」



取り敢えず街に出て、ウィンドウショッピング



(あ、あのネクタイ昴さんに似合いそう)



だけど、目につくのは昴さんに似合いそうな物ばかりで



いろんなお店を見れば見る程、私の気持ちは沈んでいった



(はぁ…やっぱり一人でショッピングは寂しいな…)



「あ…ここ…」



ふと通り過ぎそうになったお店が目について、足を止める



「昴さん、して欲しい事考えとけって言ってたよね…」



吸い込まれる様に入ったお店は、私の心を擽る物ばかりで



持ちきれない程の買い物をして満足した私は、足取り軽く家へ帰った






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「ただいま」



「あ、おかえりなさい昴さん♪」



「おう、ん?なんかいい匂いすんな、ありが料理したのか?」



「うん、今日は出掛けずにうちでゆっくりしたいなって思って」



「ふ〜ん、家でゆっくり…何をしたいんだ?」



ニヤニヤと笑みを浮かべる昴さんが、ネクタイを解きながら私に詰め寄る



「ちょ、ストップ!!」



「無理だな」



「ま、ま、待って、誕生日!あたし誕生日だよ!」



壁に追い詰められた私に、もう逃げ場はない



「だから…目一杯可愛がってやるんだろ?」



「だから…!あぁもうっ!コレッ!!」



私はテーブルの上に置いておいたモノを必死に手繰り寄せると、昴さんに突き出した



「な…何だコレ?」



「銀さんのコスチューム♪♪♪今日ジャンプショップで買ったんです、あ、真撰組のもありますよ♪」



「銀さん…ってありが毎週木曜に見てる漫画か?」



「うんっ♪漫画って言わないで、生き甲斐と言ってください」



「却下!」



「なんで!?あたし誕生日ですよね!主役だよね!?」



「他にあるだろ?フレンチ食べたいとか、ナイトクルージングしたいとか」



「だから、コレを着た昴さんが見たいんです!お願いっ!!」



私は目の前で手を合わせて、上目遣いでお願いする



昴さんはこれに弱い



「…わかったよ、その代わり、写真とか撮るなよ?」



「うんっ!(写メならいいって事ね)」











ガチャ



暫くして、洗面所のドアが開く音がした



「…コレで満足か?」



そこに立つ昴さんは



カラーチェンジスプレーで銀髪になって



銀さんのコスチュームを着た



まさしく銀さんだった



「は…禿げるぅぅぅ!///」



軽い目眩をおこしながら、フラフラと銀さ…昴さんに近づく



黒革のブーツ



腰には『洞爺湖』の木刀(ジャンプショップの紙製のヤツだけど)



(堪らん…鼻血出るコレ…///)



「わぁ…銀さ…昴さんカッコいい…」



「お前今、銀さんっつったろ?ま、俺は何を着ても似合うからな」



銀さ…昴さんの周りをぐるぐると歩き、隅々まで堪能する



「あり、俺にこんな格好させたんだ、わかってるだろうな?」



「へ?」



(なんかマズイかも…)



グイッ



銀さ…昴さんは私の腰を引き寄せると



今にも唇が触れそうな距離で囁く



「お望みの、二次元とやらでSEXしてやるよ」



「いや、それは…んんっ!」



噛みつく様な荒々しいキスを受け



足の力がストンと抜けた私を



銀さ…昴さんは軽々と抱き上げて



ベッドルームに向かう



私は今から……



どうなっちゃうの?







ま…いっか♪♪♪







fin



Happy Birthday Ali★

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