星の降る刻
□金森 葵 〜ED後、もしも編〜
2ページ/3ページ
詳しく聞いたところ、最期に繋いだ互いの掌からライトジェムが現れ一つになり、その力で傷が癒されたということらしかった。
「お前は追放だ…」
全てが終わり平穏を取り戻した故郷…そこで裁きを待っていた俺に下されたアーサーの言葉だった。
やらかした罪に対して随分軽い処置だなと思っていると、更に信じられない言葉が繋がれた。
「茜ちゃんの世界へ…永遠にな」
はっ、と顔を上げるとアーサーて兄さんの笑顔が目に入る。
そのまますぐに、あちらの世界へと転送される。
転送の瞬間、兄さんの「元気で」という声が聞こえた。
転送の衝撃に閉じた目を開くと、学校の屋上だった。
「……葵…先輩……?」
後ろから掛けられた声に振り返ると、満面の笑みで駆け寄る茜の姿があった。
茜をしっかりと抱き留め、小さく笑いながら独り言を呟く。
「何が、追放だ……」
―END―