依存
□マツバと依存
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「私、消えちゃいたいんです」
「……いきなり何の話かな」
好き好き、大好きなの。消えちゃいたいぐらい、好き。
「好き…、なんです…」
「うん、僕も好きだよ」
「本当、消えてしまいたいぐらい、」
自分で自分の体を抱きしめる様に両手で両腕を包む。
「空気になって、いつでも貴方の隣に居たいです。貴方が大好きだから…」
「うん、それは凄く素敵な考えだと思う。だけどね、君が見えなくなるのは僕も困るんだ。だからお願い、君に依存しきってしまった僕の傍に居て。抱きしめさせて」
穏やかな笑み。きっと私も。
そんな私達を周りの人間は怯える様に見ていた。
―――
穏やかで、でも恐い笑み。
きっとこういうのがゾンビになって復活してくるんだよ坊さんなのに。
恐いですねぇ
11.07.06