マイソロ3

□無理と頑張りは
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「ハァ…」

「あ、サラー、次はこっちお願いできる?」

「あ、ハーイ!」

「オレがやるよ。疲れてんだろ?」



よしよし、と私の頭を撫でてくれるチェスターさんを見上げると優しい笑顔が返って来た。



「大丈夫ですよ。私頑張れますから」

「何言ってんだバカ。頑張るのと、無理すんのは違ぇんだぞ?」

「でも…」

「なら一緒にやるぞ、な?」



困った様に笑うチェスターさんのお言葉に甘えて「じゃあお願いします」、と言ってしまった。



「あら、あなたも手伝ってくれるの」

「コイツひとりに任せておくのは不安なんでな」



言いながらもチェスターさんは言葉とは裏腹に苦笑を浮かべていた。
疑う様な、迷惑そうな顔とはかけ離れ過ぎていた。



「じゃあ、これ運んでおいてもらえる?」

「ハイ!」

「おいサラ、そっちの重そうな方貸せ。オレがそっち持つから」

「すみません…」



倉庫まで運べばいいらしい。その事をチェスターさんに伝えるとんじゃ、早く終わらせちまおうぜ、と返してくれた。




「ふぅ…終わったぁ…」

「じゃあゆっくり休め、な?」

「ハイ…。ありがとうございました、チェスターさん」

「いや、あのぐらい男には朝飯前なんだからよ、ちゃんと頼る時は頼れよ?さっきも言ったが、頑張んのと無理は違ぇんだからな」

「ハイ、すみません…」

「まあ、あの、無理すんじゃねぇ、もっとオレに頼れよ……だぁぁ!じゃあな!」



チェスターさんの優しさに微笑みながらゆっくりと私も目を閉じた…。




「…廊下で寝るなよ……」



オレは毛布を持って、サラの所に来ると案の定サラは眠っていた。
毛布を掛けてやると

「コイツ…オレの髪掴みやがった…」

「んん…」

何故オレの髪を掴む…
放してくれないわ痛いわで動けないから仕方ねぇ…と呟いてオレも毛布を半分自分に掛けてサラとなるべく距離を取りながら瞳を閉じた。




「若いねぇ…」





―――

チェスターに無理すんな、と言わせたいがために衝動書き。
頼んできたのはアンジュさん、最後のはレイヴンです。




11.06.08
 

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