マイソロ3
□よく現れる彼女
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船の地下二階、此処にはレイヴンがだらりとだらしなく壁に寄りかかっている。
「レイヴンさん!」
「あらサラちゃん、どったの?」
「今日も一緒に依頼行きません!?」
「あ、おっさんも良いの?なら遠慮なく〜」
サラが高確率で出現する場所、それがこの船倉、レイヴンの隣なのだ。
「レッイヴッンさ〜ん」
「およ?サラちゃんまた来たの?」
「レイヴンさんレイヴンさん」
「ん?虫怖いのサラちゃん?」
「行って来ますレイヴンさん!」
「行ってらっしゃいサラちゃん…」
レイヴンは最近疑問に思っていた。何故毎回飽きもせずに自分の前に現れるのだろう、と。
「レイヴンさ〜ん!」
「あ、サラちゃん。ちょうどおっさん聞きたい事があったのよ」
「ハイ?」
「…あのさ、」
レイヴンは言葉を詰まらせつつサラに伝えてみた。
「…嬢ちゃん、最近おっさんのとこよく来るわよね?それ、何で?」
「え、え!?」
顔を真っ赤にし、サラは考え込む。
「…私にも、分かりません。何故かレイヴンさんの隣に居たいんです」
…心が、安らぐんです。
サラの言葉にレイヴンは開いた口がふさがらなかった。
彼女は分からず言っているのだろうけども、まるで自分の秘めたる淡い恋心を語っているかの様に彼女が話すからである。
というより、もう殆ど告白だ。
「サラちゃん、その理由、俺も一緒に考えるわ。だから、またおっさんのとこおいで?」
「ハイ!えへへ、レイヴンさんに許可もらっちゃった」
彼女が恋を知るのはいつか。
レイヴンはため息を吐かざるをえなかった。
―――
コレ私がよくやる行為です。
11.05.29