霧の先にある希望の虹


□バレンタイン・スクランブル
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深雪や直斗、リアがいなければ、今ごろ台所は悲惨な有り様に成っていただろう。

チョコを刻むのが危なっかしかったり(深雪が削る器具をわたした)
湯煎する時にお湯に直接チョコをぶちこもうとしたり(直斗が正した)
フライパンで溶かそうとしたり(深雪が注意した)
レンジで溶かそうとしたり(直斗がコンセント抜いた)
小麦粉を振るわないで入れそうとしたり(リアが渡して回避)
チョコチップや飾り付け用の御菓子をつまみ食いしたり(深雪が叱った)
冷めないうちに冷蔵庫に入れようとしたり(直斗が説明して回避)



それでも、深雪も直斗も自分のチョコはしっかり作ってるからすごい。



「直斗やリーがいなかったら、私は胃に穴が空くか、千枝たちの腹に風穴を開けていた…」

据わった目で言った。




深雪たちがいなかったら、今の空間は甘い香いではなく、カオスな臭いになっていただろう。

ダイニングテーブルでクッキーにチョコペンで絵を描いてた真美、デールたちが見せに来た。

「かわいいー」
「みんなの顔だね」
卯月たちのだけでなく深雪や千枝たちのもある。

「えへへ…っ」
「そうだ、男子たちに写メールしよーか」

千枝がいい、みんなが自分の携帯をだして写真をとった。

カシャリ
ビラピラン
チンッ
カシャカシャカシャ
はい、ポーズ!


「あ、焼けたみたいだね」
シャッター音に紛れて聞き逃しそうになった。




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