霧の先にある希望の虹


□閑話
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深雪はセツに頼みをした後、直ぐに地獄に向かった。

「お久しぶりでございます。閻魔大王」
「うむ久しいな極炎の胡蝶、今日はどおした?
極炎の胡蝶がわざわざ地獄までくるとは、それなりの理由があるんだろう?」
閻魔が聞いた。

「分かっているはずです。
今、稲羽では『あってはならない事件』があるのが、そのせいで、三人もまだ『寿命の蝋燭』がつきてもないのに死んだものたちがいると」
閻魔を睨んで言った。

「確かに、だがそれは…「仕方ないでは済まないそんな理由で、罪もない人が、まだ幼過ぎる命を割り切れるか」」
閻魔は首を揺らした。

「‥‥‥じゃが、前にあの子がここに来たのは、『あの子』の意志じゃ」
「そうかもしれないが、だが、優しかった大好きな兄があんな恐ろしい事をしたら‥‥」
幽体離脱の状態になった菜々子は勇希たちの後を着いていき、あの光景をみた。
「運命を決めるのは、その人の意志だ」
「‥‥休憩の時間だ。わしは席を外す」
大きな椅子の横に書類を置いて、立ち上がった。
「牛頭、午頭。いくぞ‥‥書類はにげはしない。『書き換え』もな」
「‥すまない、閻魔大王」
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