霧の先にある希望の虹


□鬱屈よさらば
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「ニンジンってどこまでが皮かな?てか皮あるの?」
「この茸どこから切るのかな?」
「もっと入れたほうがいいかも」
「‥‥‥‥貴女たち(直斗はともかく)‥もういいから台所から出ていけてか立入禁止
深雪も苦手とは聞いていたが、ここまでおは思わなかった。
「深雪、あれでも料理人魂はあるから」
「男子台所立入禁止は聞いた事ありますが‥‥」
直斗は深雪からあの三人が入らないようにみててくれと言われたらしい。
「台所戦場後にしたり、吹き飛ばしたりされるなら、まともに作れる男子入れるって言ってた」
『(戦場後はともかく、吹き飛ばすって?)』
失敗して台所を汚すのは解るが、吹き飛ばすとはわからなかった。いくら魔法が使えるからと台所を吹き飛ばしてしまうくらい大きな魔法を飛ばすとは思えない。
「琴歌が三回台所吹き飛ばしてから深雪。料理できない人は料理させないようにしてるみたい」
台所を吹き飛ばした人物が三回とも同じ人だったらしい。深雪もまさか同じ失敗を繰り返すとは思わなかったらしい。
「リアさんは?」
「僕は、する必要なかったから‥‥‥、今は深雪から習ってる」
リアは名門貴族の一人娘(孫娘)だ。
料理はミシュ〇ンの三ツ星をもつシェフが作ってくれていたらしく、お菓子も一流パティシエが作ったのを食べていたらしいが、深雪の方が美味しいらしいとか。
「確かに深雪さんの作るものはうまいが、そこまでなんスか?」
「茶菓子の練りきりも手作りだったな‥‥」
勉強会中に出された桜や椿の形をした練りきりはお店で売っているのよりおいしい。餡の量や甘さ加減、色合いと完璧ともいえるできばえだ。
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