霧の先にある希望の虹


□純白の羽根と虹色の羽根
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「ありがとう、深雪お姉さん」
「菜々ちゃんも、ありがとうね」
「菜々子、何してるんだ?」
声がした。勇希だ。
「あっお兄ちゃんだ」
うれしそうに言った。
「どうしたんだ、その羽根?」
ジュネスの袋を揺らしながら来た。
「深雪お姉さんから貰ったの、ね?あれ、いない?」
「深雪?」
何故だか分からないが、不思議と炎火深雪の顔が浮かんだ。

菜々子の手の虹色の羽根からは清らさと神々しさを感じた。





「主犯は別にいる」
深雪はつぶやいた。
「踊ってやろうじゃないか、『ナミ』」
深雪はカバンからカードを出した。

一枚は美しい長い黒髪をした人。もう一枚はハロウィンの仮装をしたような姿にカポチャをかぶってランタンを持っている。

もう一枚も漆黒の長い髪をもつ美しい人が描かれていた。

「私がまだワイルドの力があるとは、あいつは知らないだろうな」
深雪の赤い髪が風に揺れた。
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