レジェンド・ウィング 完


□三章 セツナの戦い
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「カードで。あっ一括でお願いします」
深雪は財布から出したクレジットカードを渡した。
別にセレブ必須のゴールドやら、プラチナやら、ましてブラックではなく極普通の一般的なカードだ。

フレイムと真美の服やコートに靴に着替えを買ったから、約328フェイル(1フェイル約98円)にもなった。

「こちらにサインをお願いします」
レシートに【炎火 深雪】と書いて、控えを貰った。


「それで、次は何処に行く?森側だと雪雛。海側だと氷銀だね」
町にあるルート案内の地図を見ながら言った。


雪雛にも氷銀にもジムはある。
雪雛は鳥タイプのジム
氷銀は水タイプのジム。
これから向かう分岐点となる名もない小さな村からだと、森ルートだと6日かかり。海側だと5日かかる。

「そうだな。少しかかるが、雪雛に行く森のルートにするか。私たちのポケモンなら相性としてもさくさくいけるし」

ククやフレイムはかなりレベルがあるから襲い掛かってくる野生ポケモンは雑魚であるが、深雪としてはシャシャのレベルを少しでもあげたい事もある。
「じゃそうしようか」




深雪のポケギアが鳴った。

「あら、『ミン』からだ」
愛称でなく本名を入れたらいいのに。カテゴリーで分けてるにしろ、性格が出過ぎだ。

「hola、Minto」




夕暮れ空がオレンジ色と藍色、青空色のグラデーションに染まってきた頃。
直に夜の時刻に変わる前に名も無い町についた。

「あっいたいた」

この島にそこにいても、目立たないであろう浅葱色の髪を持つ近世代の友人を以外にも早く見つけた。というか、入り口付近で仁王立ちしていた。

「おお、ユキにリー。久しぶりだな」

ハスキーではないが、やや男口調でミントが言った。虹系の西班牙人で深雪とリアの5つ年下になるが、背は彼女の方が高ったりする。

側には擬人ポケモンの青みがかった黒髪の男がいた。
「リルルも久しぶり」
「ああ」
ぶっきらぼうに言った。



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