レジェンド・ウィング 完


□一章 砂地の出会いと再開
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数十分後

「リー、歩きずらくないか?」
「ず・ら・っく・な・・い・!」

深雪は砂漠の少し前にある町で靴を履き変えたが、リアは超厚底ブーツを履いたままだ。
実は仕掛けがあり、ボタンを押すとローラーが飛び出たり、踵をスライドさせると針がしまわれていて、底を外したら、なんとスケートの刃があらわれる。
仕掛ブーツだ。背をごまかすためもあるが。

深雪はとりあえず、そうかと歩くスピードを落とした。

「相変わらずこの地帯は迷子になりそうだな」
荒野が続く回りを見渡した。違いはあれど、同じようにしか見えない。
「あら、ガバルドンやマスキッパもいる」
砂漠に生息するポケモンがたくさんいるのは当たり前だ。
「だがナックラーとかにはできれば会いたくないな」
普通のポケモンなら逃げられるが、ナックラーの特性は砂地獄だ。深雪は今鳥ポケモンを持っていないため倒さないと脱出できない。来る時はリザードンのドドで来たが、すぐに家に帰してしまった。

「そういえば、このあたりには『サフィン』がいるんだよな」
ふと思い出した。

「そうだったね。地面と水のタイプで特性は貯水。水タイプが効かない地面タイプで、電気タイプが効かない水タイプで結構戦闘面では重宝になるんだよな」
しかも見た目も可愛いため光では大人気だが、サフィンは基本的に砂地に生息している。そう、サフィンは水中だけでなく、砂中も泳げるポケモンだ。

「クララも持ってたよな、サフィン」

知り合いにいるお気楽極楽、天然最強海賊三姉妹のすえっこを思い出した。

お前ら本当に海賊か?

ただアニメや映画の見すぎでただ自己満足でやってるだけじゃないのか?
とか思うくらい海賊には見えない。
だが、歴史上にでてくるフィリリング海賊の末裔である。

「生息は少ないし、近年でもあまり人前には姿を現してないからね」
「だな。だができれば早く越えたいな。お風呂に入って砂を落としたいし」
「それは同感」
リアは無口であるが、認めた人にかぎり普通に話す。


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