霧の先にある希望の虹


□後悔と百日草
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師が走ると書き【しわす】と読む。年末初旬。


「シュヴァルツ、“霧払い”
リアのドンカラスのシュヴァルツが紫色の翼を素早く羽ばたたせて霧を払いのけた。
だが、一定の距離だけで、少ししたら、またあたりは霧に包まれてしまった。
「そんな」
「シンオウの210番道路だって広いが霧が再発生するの数時間してからなのに」
深雪のシャープのペラップも頑張ったが、結果は同じだった。
「やっぱり、『向こう』が影響してるのか?」
シャープを撫でながら呟いた。
「吐く息が白いかもわからないな」
霧が濃い為学校休校は無いだろう。
「ロンドンも真っ青な濃さだよな」
深雪は寒いからと部屋に入り炬燵に潜り込んだ。
中で丸くなって寝ていたほしと柚子をきゅうと抱き締めた。
「深雪ーお餅いくつ?」
「3つ。一個黄粉、後海苔醤油」
「Ja」
リアが食べる方なので、切り餅を箱買いしてある。
「そういえば、勇希達のテスト、最終日今日だったな」

それぞれとりあえず頑張った。

一夜漬けでもやらないよりは増しだろうと。
成績が中の上なら深雪の特性シュークリーム(巨大なシュークリームにバナナやフルーツが沢山入ってる)をご馳走。
だが、中の中〜下なら制裁(深雪の一撃必殺技の大技)を食らわすということになっている。
深雪の料理は三ツ星の料理人並かそれ以上においしい。お菓子もパティシェール顔負けな美味しさに見た目も美しい。
「菜々ちゃんも食べられたらいいんだけどね」
「うん‥‥」
「‥‥後、20日もしたらリーの誕生日か」
「向こうとは時間の流れが違うけどね」
ΡΜ国の住人である二人には一つ年を取るのはあまり変わりない。
「深雪、あまったらちょうだい」
「いうと思った。さって、そろそろ買い出しに行くか」

「っと、直斗から?」






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