霧の先にある希望の虹
□孤独じゃないと教えて
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『僕は遊びでやってるんじゃない』
深雪はリモコンでTVを消した。
「自暴自棄。だね」
ポケモンの形をした練りきり(深雪の手作り)を食べながらリアが言った。
「そりゃ遊びで危険なことしたり、恨みを買う事をする奴はいるが、それを承知で誇りをもち『夢』を追いかける人もいるんだがな」
深雪たちの仕事だって時に恨みを買う事もある。
「そういえば、ユキ。イリスの羽根はどうしたの?」
普段からペンダントにしているはずの虹色に輝く羽根が無かった。
「未来を変えるため、にな」
「……『深雪』は本当に食えない性格だね」
リアは小さく笑った。
「互い様だろ、リー」
「だね‥‥」
リアは限られた人にしか見せない笑顔した。
◇◇◇◇◇
愛されているのに淋しい
満たされているのに辛い
どうして?
母さんも 父さんもいなくても大丈夫なはずなのに‥‥
この気持ちは何?
気付いてこの孤独を
気付いてこの淋しさを
気付いて本当の僕に
この場所じゃない
居場所を教えて
怖い
扉の先にある世界が怖い
何があるのか
また大切なモノが無くなるのが怖い
嫌だ
一人になりたくない
だったら最初から一人の方がいい
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