霧の先にある希望の虹


□氷の貴公子と探偵王子
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「だから、その原因が解除されないと次元移動できないらしいんだ」
深雪は通信相手に言った。

『―そうか、気をつけろ。
事故処理はこっちでやっておく、必需品は後日送るよ、色々な手続きがあるしな』
「分かっている。あいつらは木の実か自然回復で何とかするよ。
それで、本題なんだけど沙苗の事なんだが」
『深雪-きみ-は第一に沙苗だな‥‥。大丈夫、悪い蟲が憑かないようにする』
「そう、ならいいんだ。
じゃ何かあったらまた連絡するから、そっちも何かあったら連絡してくれ」
『ああ、リアリーにも、よろしく言ってくれ』
「分かった」
通信を切った。

雪月花・虹組が稲羽に来て三日が過ぎた。
神社の隣を拝借して二人がかりで空間魔法で家を作り、深雪が占いをして生活費をかせいでいる。
町の人たちには軽い記憶操作をして、深雪たちは前から住んでいると認識してるから騒がれる心配はない。
「さって、仕事と言いたいが、今日は閑古鳥が鳴いてるな」
「ぺり〜」
「あんたはペリカンだろう‥‥ぺぺ」
深雪がぺりとたたいて言った。絶妙な力加減だから痛くはない。



「ん?これは‥‥」
愛用のタロウカードを無造作にもてあそんでいたら、偶然てにとったカードに目を鋭くした。

「THE・DEATH」

雷に打たれて破壊された塔が書かれたカード。
主に災難を意味するタロットだ。
深雪は昼から出かけているリアが心配になった。

自分の勘や予想はよくあたるため不安になり、ポケギアをとりリアに渡してある自分の番号にかけた。




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