レジェンド・ウィング 完
□五章 誰にだって一つや二つ弱点がある
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「いゃぁああ」
深雪が悲鳴を上げて逃げ回り、ほしが『炎の牙』でビークインを、エーフィに進化した真美が『サイコキネシス』でスピアーを追い払った。
「ほら、深雪。いったから大丈夫だよ」
「ひっ ……く、ああまだ蕁麻疹が…っ」
「本当に主は『蜂』が苦手だね」
慣れてるリアとククたちは流すが深雪が大の蜂嫌いと知らない葉月やピジョットたちは目が点になっている。
「だから、私は『アナフィラキシー-アレルギー-』なんだから仕方ないだろ。刺されたら即死よ……ぅっ」
普段の気の強さや厳格さなど無くただ苦手な物を恐れる女性である。
「トラウマだからね深雪も…」
「大丈夫だよ、深雪。深雪は私たちが蜂から守るから」
「真美ぃい〜っ」
ぎゅううと真美に抱きついたらククが横からベリと剥がし、自分が抱き締めたら真美がククにゲシと蹴りを入れた。
「ほら、後少しだから」
シルヴィアが言った。
この林を抜けたらボンボリに着く。
「でも、この林…やけに蟲(特に蜂)が多いと思うけど」
「確かにそうだ」
擬人化したピジョットが言った。
「大量発生かなんかじゃありませんか?」
シルヴィアが深雪を慰めるように言った。
リア達はボンボリシティに到着した。
「はぁ、やっと。治まった」
「僕も『あいつ』が嫌いだから何も言わないけど」
原型に戻ったシルヴィアをボールに戻した。
「あれ、リアに深雪じゃないか」
仁だった。
「あら、仁。久しぶりだな、出番が」
「最後辺りはいつもかなり無理矢理出してたのにね」
遠慮なく仁をドツキ回した。
「そういえば、そのこは?」
仁の擬人化したポケモンがいった。紫の髪に赤いメリッシュが幾つか入っているから多分アリアドスだろう。
「葉月だ。色々あって、私たちの旅に同行することになったんだよ」
「あ、そういえば仁。女恐怖症はどうしたの?」
ほしがいった。
「………あ、だ‥大丈夫、たぶん‥‥」
「ほし、あなた一言多いわよ」
ぽことほしを叩いた。
「でも、ボンボリのジムは鳥ポケモンのはずだ。ヒナ…雛芥子(ひなげし)は何をしてるんだ?」
「とりあえず、ボンボリジムに行ってみよう」
РСでポケモンたちを回復してもらいボンボリジムに向かった。
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