レジェンド・ウィング 完


□三章 セツナの戦い
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「リー、あんた冷静過ぎよ」
深雪が呆れながらそう突っ込みを入れた。



††一時間前††



「ん、ぅ〜ん」
リアが目をこすりながら起きたら奇妙な違和感がある。


人の柔らかさとぬくもりがある。
いつもはまだ擬人化できないクノッへをだっこして眠っているはずだ。

「ん?」
「リア、そろそろ八時だから起きないとまた深雪に怒られ、えっ‥えぇ
深雪と朝の稽古をに付き合っていたベリーが戻って来たら、悲鳴に似た声を上げた。

「リ、リア。そ、『その子』は?」
「‥‥クノッヘだ。昨夜も抱きしめて寝たから間違いないよ」

リアに撓垂れているほしが擬人になった時と同じくらいの男の子がいた。

「擬人化できるようになったんだな」
シュヴァルツが言った。


リアが着替えを終えて、クノッヘにとりあえず仮の服を着させたら深雪たちが戻って来た。

「ベリー。リー起こしてくれたか?」
肩にほしを乗せて、腕には真美を抱っこして深雪が入ってきた。
鍛えているから重くないらしい。

「おや、その子は?」
「見慣れないな」
「クノッヘだ。とりあえず、後で服買いに行かないと」
「そうか‥‥って、リーあんたな凄い冷静過ぎよ」
ビシと呆れながら突っ込んだ。
誘拐とか言わないのはリアの性格によるものだろう。

ポケモンが擬人化できるようになるのはそれなりに凄いことなのだ。

「ノリツッコミですか」
落ち着いて、とフレイムとククが深雪を宥めた。
深雪から降ろしてもらったほしと真美が擬人化した。

「深雪、シャシャは何時擬人化するかな?」
「擬人化しないと自分でもわからないからね」
ポケモン自身も擬人化するまでどんな容姿になるかは分からない。

つまりククのようにワイルド系だったり、フレイムのように美貌系だったりする。



クノッヘはミルクティー色の髪に真美より少し幼いくらいの男の子だ。
可愛い守りたくなるような外見だ。


「さて、旅支度しなさい。早くでないと今日、野宿になってしまう」
「そうだな、真美たちの服も買わないとな。フレイムも少し寒いだろ?」
「ちょっと」
「朝食食べたら、服やと靴屋行かないと。やっぱり今夜は野宿になるかな?一様非常食買い貯めしておくか」
『‥‥‥』


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