霧の先にある希望の虹


□氷の貴公子と探偵王子
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深雪視点


「ええ、銀行強盗の人質」

看板はないが、確かにやっている店を勝手に第二の作戦会議場にされた。

「大丈夫だ。リーならな」
琴(別の意味で)やレナなら不安で救出に行くが、こっちの世界は魔法も極限に制限されてるし、クク達もつかえないからな。さすがに鼠や鼬で通らないだろうし。

「深雪さん、その‥ポケモン?は」
「ああ、このこはクク。私の『相棒』よ」
「どんな動物だ?」
「言っておくが、ククは鼬よ」

「ふんっ」とククがそっぽをむいて私によってきた。
「もう、ククは‥‥悪いなククは人間嫌いだから、私以外の人間にはいつもこうなんだよ」
これでもヒノアラシの時は私の布団に潜り込んできたりして可愛かったんだぞ。今も可愛いんだが、逞しいとか勇ましい方があう。

「深雪さんはリアさんが心配じゃないんですか?」
「心配だが、リーもそれなりの訓練を受けているまして魔導士だ。体力や精神面においては一般人よりはるかに上よ」
勇希が不服そうに私をにらむ。
怖くないぞ、怒ったじいちゃんや夢姉の方が怖いんだからな。

「リーは頭がいいし、機転もある。くわえて幸福体質だから災難は降り掛からない。この世界に来たのも、偶然強盗が入ったのも意味がある」
「意味‥‥?」

さっき占いででたタロットカードをみせた。

](10)の『運命の輪』

「人の行動には『理由』と『意味』がある」

理由=意味

「勇希、貴男たちがここに来たのも理由があり、そしてここにいる意味があるだろ?
それと同じだ」
『偶然』がかさなり『必然』が生まれる。それを一纏めにしたのを『運命』という。



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