霧の先にある希望の虹
□氷の貴公子と探偵王子
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リア視点
ユニ〇ロでなんとか買い物をした。
服を買うだけで何でこんなに疲れるんだろう?
まだこっちの金銭になれてないから換金したお金が少なくなり、帰りの交通日が無くなってしまった。
途中まで乗って歩いて帰ってもいいが、たぶん帰ったら倒れてしまう。
シュバを使えばすぐに帰れるのに。否、移動魔法なら一瞬だ。
そんなことできないからおとなしく銀行で換金することにしたらなくなった。
しかし、さっきらこっちをみてる子が気になる。
紺のキャスケットに青いシャツ、黄色いネクタイ。
だが、僕には関係ないから気にもしなかった。
「54‥」
漸く受付嬢が僕の整理券の番号を言おうとした時だった。
「おい、手をあげろ
」
突然そう言って銃を構えて言った。
なんて下手な持ち方だ。不慣れなお祖父ちゃんがいたら鉄拳制裁を食らっている。
「携帯もってる奴は全部この袋にいれろ
」
連絡が出来ないようにするためか。
だが銀行の受付けにはこちらから見えない位置にかつ手短な場所に警察に繋がる防犯ベルがあるはずだ。
「ガキ、その袋は置いていけ![](/img/emoji/6I.gif)
他のやつも荷物はおいて集まれ」
失礼な、ガキはそっちの方だ。僕は2862歳だ。
100年しか生きないくせに偉そうに。
「じゃ、その銃。安全装置はちゃんと外したほうがいい」
「え
」
銃は怖くは無い。この躯には幾つもの銃弾を浴びている。
僕が怖いのはただ一つ
仲間の消失
「何やってるんですか?強盗にそんな事教えて
」
「あれは古いタイプで打つ度に弾をセットしないと打てない銃だ」
僕に声をかけた人はその告白に目が点になった。
「お祖父ちゃんに教えてもらったからね。銃には詳しい」
僕の大半の武器は銃だ。接近戦はレイピアだけど。
採取したリプトスを職人に武器化して貰ったら大砲になった時にはさすがに驚いたけど、それが僕に相応しい武器。
何故だかは分からないけど、僕の大砲は破壊するものではない。それは胸を張って言える。
「深雪がいたら瞬殺できるんだけどね。僕は肉弾戦苦手だから」
「みゆき?というより何でもないように物騒な事を言わないでください‥‥」
「深雪は存在じたい物騒だ。
妹がいじめられたり、泣かせた年上相手を拳と足で病院送りにしてるから、お礼参りに沙苗を誘拐した奴らを半殺しにしてるし」
因みに留学中に誤って友人を誘拐した組織をつぶしたり、ブラウンのつるんでたマフィアも一人でつぶしてる。
いずれもなぜか無傷で帰ってきている。
「おい、煩いぞ
静かにしろ
」
「失敬」
さて、どうするか。
魔法使えばこいつらなんとか出来るけど、僕は任務で来てるのではないから、あいつらが僕に危害をくわえないと正当防衛が発令しない。
こんな時どうするだろう。
誰も傷つけず、お金も盗られずに済む方法。
「仁なら‥‥」
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