頂き物部屋

□鈴村葉月様より
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―白く輝淡雪さえ溶けない位寒い…

そんな夜に貴方に出会った…―


『 ―蛍火― 』



「もう、こんな時間か早く帰らないと‥。」

両親を事故で亡くし、妹のマユと二人暮しをしている為いつもこんな遅くまでバイトをしていた。


角を曲がってもうすぐ家だというところで、出会い頭にぶつかってしまった。

「ごめんね、怪我はない?」

ぶつかった拍子に尻餅を付いてしまい、立とうとしたときに、手を差し伸べながら自分を心配する言葉が聞こえ、大丈夫ですと告げると、相手の手を借り立ち上がる。
かじかむ手をぎゅっと握り締めたまま、“寒い?”とと微笑みながら俺に問い掛けてくる。

そんな相手を見ていると胸の奥がじーんと熱くなってくる。







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