ジャンク

□再会
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「お久しぶりですね。ラグ・シーイング…」
「ゴーシュ…本当に、ゴーシュなんだね?」

ぼくがそう問えばゴーシュはニコッと微笑む。

ああ…本当にゴーシュなんだ…。やっと、やっと逢えた…。


「うっ…ゴー、シュ…うぅっ…ゴーシュ!!」
「おやおや…泣き虫は相変わらずですね」

よしよしと泣きじゃくるぼくを優しく包み込んで背中をさすってくれる。

「ずっと…すっと…逢いたかったんだ!」
「ぼくもです。キミがユウサリに来る日をずっと夢見てました…」
「ほ、ほんとう…?」
「本当です」
「ゴーシュ…うわぁぁぁぁ!」

懐かしささえ感じるゴーシュの笑顔、ゴーシュの優しさ…。
すべてが5年前と同じで、ぼくは更に声を出して泣いた。




「落ち着きましたか?ラグ・シーイング」
「うん…もう大丈夫…」

ひとしきり泣いたぼくは、やっと落ち着きを取り戻した。

「あの…ゴーシュ?」

ぼくの涙も止まって落ち着いたのにゴーシュはぼくを抱きしめる腕を解いてはくれなくて…。

「久しぶりですから…もう少しだけ、こうさせてください」
「…うん」

ぼくも久しぶりに感じたゴーシュの体温をもっと感じていたくて、ぼくの腕もゴーシュの背中へとまわす。

「ラグ…大きくなりましたね…」
「え、そう…?でもゴーシュに比べたらまだまだだよ…」
「いえ、ラグはこの方がいいです」「何それ!小さい方がいいって事?」「そう言う言です」
「な!?」


だって、小さい方が可愛いじゃないですか…。


なんて耳元で囁くから全身の熱が上がるのを感じる。

「クスッ…耳まで真っ赤ですよ」
「ゴ、ゴーシュが変な事言うから////」
「正直な気持ちを言ったまでです」

もう!恥ずかしいから止めてよ!!


FIN

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