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□不思議の国へ
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心ってどうして見えないんだろう?

友達にも、

家族にも、

好きな人にも、


見せたいときに見せられるものだったらどんなに良いか。



言葉なんて要らない。

ありのままの自分を相手に伝えられる。

『好き』

とか、

『ごめんね』


とか、

『ありがとう』


いっぱい、いっぱい相手に…



言葉での誤解も生まれない。


見栄をはって喧嘩することもなくなる。



なのにどうして?




どうして神様は私達の心を、

体の奥に仕舞って、鍵を掛けたのだろうか。


嘘や偽りの言葉も発することのできるこの口で

真実を言ったって、信じることができないの。



本当はどう思っているのだろうか?

私のこと嫌いなんじゃないのかな?

なんて考えてしまう。



そんな難しいことしなくていいんじゃないの?

神様はきっと暇人だ。


簡単に生きるなって、

これも試練だって、


私達に意地悪して楽しんでるんだ。





私はそんなの認めない。

神様が偉いって誰が決めたの?


私は人に従えるほど、いい子じゃないから

神様の試練なんか無視して、

心の鍵なんかぶち壊して、


体の奥から、心を引っ張り出してみせる。




そしていつか、



きっといつか




皆に私の心をぶちまけてやるんだ


良いことも、


悪いことも


全部



私はアリス、神様はウサギ。
終わりの見えない不思議の国で、心の鍵を探すんだ。

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