シャーマンキング
□予感
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顔をうつ伏せたままのホロホロ。
先程から俺の方を見向きもしない。
真冬にも関わらず首元がざっくり開いた服が目に入った。
「ぎゃっ!!!」
冷えた手を、そっとホロホロの首に添えてみた。
余程驚いたのか、ホロホロは勢いよく上半身を起こす。
「な、な、何すんだテメェ!!」
「構え」
「はあ!?」
「俺を構え」
暇だ、というと、引きつった顔でこちらをみてくるホロホロ。
「暇だからってこういうことすんじゃねえよ、心臓にわりぃ」
そういうと、俺の右手を両手で包みこんできた。
じんわりと体温が伝わってくる。
「つか、お前手ぇ冷たすぎ。寒いなら炬燵入れよ」
「まだ暖まっていない」
「あーそっか・・・」
「だから貴様で暖を取ろうと思って来た」
「俺はカイロか!!」
カイロでもなんでもいい。
ただ、この寒さをなんとかしたかった。
そう、ただそれだけ。
それだけだ。
「・・・寒い」
「寒いなら中入れよ;ここよりはマシだろうし」
「なんだ貴様、そんなに俺が邪魔なのか」
「わけわかんねえ・・・なんでそーなんだよ」
半分呆れたような顔をして、半分疑問な顔をしてくる。
「さっき、俺が隣に座りにきても何の反応もしなかったではないか」
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