てきすとS
□自由な猫
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もちろん、反抗するのだけれど、やっぱりこの猫には敵わない。
いつも一緒だ。
いつも僕が折れてしまう。
何かされても、僕は許してしまう。
怒ることもあるけど、なぜか悪いことではないことの方が多い。
「おーい、何してんの?」
「え・・・」
「アイス溶けるぜ?・・・バニラってやっぱお子様味覚。」
「え?!あ・・・」
アイスが溶けて僕の手に垂れてきた。
「タオル・・・ってちょっと!!」
「・・・なんだよ。」
なんだよって・・・僕の手を舐めてきた。
「この方が早いじゃねぇか。タオル出すより。」
「べ、別に舐めなくてもいいじゃないか!!」
「・・・服につくぞ。」
こうやって丸め込まれる。
・・・いつもなぜか有利な立場に立ってるイクトはずるい。
だって、絶対敵わないから。