土九(原作)

□川で泳ぐのは危険
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上様のお忍びキャバク遊びの警備にあたっていた真選組は、突然全裸で走り去る上様を見た後五人のキャバ嬢の襲撃にあっていた。



上様に何かあったら真選組は潰される。それどころか全員切腹もんだ。

そう思い上様の後を追いかけようとした土方は、銀髪のキャバ嬢に羽交い締めにされていた。

「離しやがれ!!公務執行妨害でしょっぴくぞ!!」

「こっちは将軍の命令なんだよ!!将軍の将軍の将軍の命令は絶対なんです〜。」

「万事屋!何企んでる!!」

「あれ?気付いてた?」

銀時は土方を解放する。

「分かるわァ!!。しっかしそんな趣味があったとはな。」

「いやこれ仕事だから。趣味じゃねェから。」

「金の為ならおかまにもなるってか?プライドの欠片もねェな。」

「おたくのジミーも女装するだろ?」

「あれは仕事だ。」

「だからこっちも仕事なんだよ。」

「てめーらの仕事と一緒にすんじゃねェ!こっちは命はってんだ!!」

「こっちだって命はってんだよ!生活かかってんだよ!!てめーらは税金の無駄遣いしてるだけだろ?この税金泥棒が!!」

「てめーは真面目に税金払ってんのか!!」

子供じみた喧嘩を続ける二人の耳に女の声が聞こえてきた。

「土方君!!」

丈の短い着物を着て、髪を二つに束ねている隻眼の女。

「九兵衛!」

「土方君!!上様が!!」

それだけ言うと九兵衛は踵を返し、来た道を走って行く。

「ちょっと待て!!上様がどうしたんだ!!」

土方はすぐに九兵衛の後を追った。









「やっぱあいつ足はえェ…。」

土方は必死で九兵衛の後を追いかけている。

「土方君!!あそこ!!」

突然九兵衛が立ち止まり川の一点を指差す。そちらに目をやると溺れている人の姿が見えた。

「くそッ…。」

土方は隊服の上着を脱ぎ刀を腰から外すと、九兵衛に向かって放り投げた。
ふわりと煙草の匂いのするそれを受け取った九兵衛の瞳に、暗い川へ飛び込む土方の姿が映った。




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