アマリリス
□第2章 氷の人形
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遠い過去の記憶
遠いようで遠くない、そんな記憶
「紫音、お前が我と行動を共にして半年だ。そろそろ目覚め始めたお前の力を抑えなくてはいけない。」
「力を抑える?」
シュウは頷く
「お前の力は強大すぎる。お前に眠る力は《■源に■■頂■》とは対となる存在だ。力の名は――」
《終■■の■き■》
目の前には、壁に寄りかかっている黒髪の青年
「いまからその力をの片鱗を、この男に封印する。」
「彼は、何者なんですか?」
「《瞳》を持つ男だ。先程、捉えた。」
“彼”はそこで目を覚ます
「負けたよ…完敗だ、シュウ。契約通り、お前の計画のための捨て駒になってやる。」
「…そうか、期待しているぞ。」
シュウは続ける
「蓮城■■■よ」
直後、私の体からは無数の光が放たれ、“彼”に取り込まれていく
痛みは、ない
「紫音よ、お前の力の半分――魔の部分は■■■に吸収された。」
オマエハカンゼンデハナクナッタノダ
やけに頭に残ったそのフレーズ
でも、肝心な部分の記憶はない
“彼”は誰?
私の“力”は何?
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