白昼夢2

□花火
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#花火





夏、真っ只中


今日は彼氏の細美さんと
花火大会にきています




「おっめー遅ぇよばか」


「ごっ、ごめんなさい…
浴衣着るの難しくて」


「お、ほんとだ
浴衣えろいな〜」



ニヤニヤしながら私の手をとる


(この変態親父…)



人気の少ない木陰に座り
花火が打ち上がるのを待つ



「ここあんまり見えなくないですか?」


「ん?いーんだよ別に」


「いやいや、花火見に来たんですけど?」



そう言うと、突然口を塞がれた



「………ん…っ」



長い長いキスに翻弄される


息が苦しくて離れようとしても追いかけられて逃げられない




「ほ…ほそみさ…ふぁ」



やっと唇が離れていく



はあ……はあ…


息があがった状態で
細美さんを見上げると



「顔、えろい」



そう言ってその場に
押し倒される



「だ、だめですっ
せっかく浴衣着てきたのに…」


細美さんはその言葉を無視して浴衣を乱す






「ふ…っんぁ…」



ドン!



遠くから花火が打ち上がる音と歓声が聞こえる



「細美さ…花火…」


「どうでもいい」







おまえに夢中で花火なんか目に入んねーよ







耳元でそっと囁かれた言葉




(言い忘れてたけど、)(…何ですか?)(今日すんげーかわいい)(……ばか)



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