白昼夢

□冬の訪れ
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寒空の下
並木道
凍りついた歩道
白い息


「…さみ、」

冬はあんまし好きじゃない

「うん、寒い」


なんて言いながら
俺にぴったりくっついてくるやつ


「…(やべえかわいい)」


「細美さんは
どの季節が1番好き?」


「は?なんだよ、急に」


「いいじゃん教えてよー」


「夏、だなやっぱ」



海行けるし
バーベキューもできるし
祭も花火も…

全部こいつと行きたいし



「細美さん夏男ってかんじだもんね "笑」


「なんだよそれ、」


「あたしは冬が1番好きだなぁ」


瞳が、澄んでる
俺は少しその横顔に見惚れた


「ば、ばっかおめー冬とか寒いし雪降って遊べねーだろ」


ばれないように、と口を開く


「えー!いいじゃん寒いのも雪も」


ちょっと拗ねたような顔してるし
おもしれーやつ


「なんでだよ、」


そう聞き返すと
即座に返事が返ってきた








だって細美さんといっぱい手つなげるし、いっぱいぎゅってしてもらえるもん





「…ばっ、ばかじゃねーの」


なんて言いながらも
嬉しくて仕方なかった










確かに冬も悪くねーかも





(別に冬じゃなくても抱きしめてやるけどな)(…えっ?)(な、なんでもねーよ!//)



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